2026年版・6-1

基礎-1 敬語の基本と使い分けの一問一答

秘書検定2級「最初に覚える土台知識」から、基礎-1 敬語の基本と使い分けに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全550問) 最初に覚える土台知識の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-1

文化審議会答申「敬語の指針」では敬語を五つに分けている。「お料理」「お花」のように、上下関係とは関係なくものごとを上品に述べるための敬語はどれに当たるか。

  • ①美化語
  • ②謙譲語Ⅰ
  • ③丁寧語
  • ④尊敬語
答えと解説を見る
正解 ①美化語
解説
「お料理」「お花」のように、ものごとを美化して述べる敬語を美化語といいます。文化審議会答申「敬語の指針」は敬語を、尊敬語・謙譲語Ⅰ・謙譲語Ⅱ(丁重語)・丁寧語・美化語の五つに分けており、美化語はその一つです。

ここでの要点は、美化語が人物を立てる働きも、話の相手に丁寧・丁重に述べる働きも持たないという点です。尊敬語や謙譲語Ⅰは「誰を立てるか」で使い分け、丁寧語や謙譲語Ⅱは話の相手に丁寧・丁重に述べるために使いますが、美化語は相手が誰であっても、話し手が自分の言葉づかいを上品に整えるために使います。ですから同じ「お」でも、「お料理」の「お」と「お客様のお荷物」の「お」は働きが違うことになります。この違いをつかむと、五分類の全体像が一気に見通せます。

他の選択肢について:
・尊敬語:相手側や第三者の行為・ものごとについて、その人物を立てて述べる敬語です
・謙譲語Ⅰ:自分側から相手に向かう行為について、その向かう先の人物を立てる敬語です
・丁寧語:「です」「ます」のように、話や文章の相手に対して丁寧に述べる敬語です
問26-1

「資料を拝見しました」の「拝見する」は、敬語の五分類のうちどれに当たるか。

  • ①尊敬語
  • ②謙譲語Ⅰ
  • ③謙譲語Ⅱ(丁重語)
  • ④美化語
答えと解説を見る
正解 ②謙譲語Ⅰ
解説
「拝見する」は「見る」という自分の行為をへりくだって言い、その行為が向かう先(=資料を出してくれた相手)を立てる言い方なので、謙譲語Ⅰに当たります。

謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱの違いは「誰に対する敬語か」で見分けます。謙譲語Ⅰは「伺う」「差し上げる」「拝見する」のように、行為の向かう先の人を立てる言い方です。これに対し謙譲語Ⅱ(丁重語)は「参る」「申す」のように、向かう先の人を立てる働きはなく、話している相手に対して改まった調子で述べるための言い方です。そのため「弟のところに伺います」は身内を立ててしまい誤りですが、「弟のところに参ります」は話の相手に丁重に述べているだけなので問題ありません。

他の選択肢について:
・尊敬語:相手の「見る」に使うのは「ご覧になる」で、「拝見する」とは向きが逆です
・謙譲語Ⅱ(丁重語):向かう先を立てず、聞き手に丁重に述べる敬語のことです
・美化語:「お茶」「お菓子」のように、ものごとを上品に述べる語のことです
問36-1

尊敬語を使うのは、誰の行為について述べるときか。

  • ①その人がその場にいるときの行為
  • ②自分や身内側の人の行為
  • ③上司や取引先など相手側の行為
  • ④口頭で伝えるときの行為全般
答えと解説を見る
正解 ③上司や取引先など相手側の行為
解説
尊敬語は、相手側または第三者の行為・ものごとについて、その人物を立てて述べる敬語です。したがって主語は必ず立てる相手になり、「部長がおっしゃる」「お客様がお帰りになる」のように使います。

敬語で迷ったときは、まず「その動作をするのは誰か」を確かめるのが近道です。動作の主が相手なら尊敬語、自分側なら謙譲語、という一本の物差しで大半の場面は判断できます。「私がご覧になります」が誤りなのは、自分の動作に尊敬語を使って自分を立ててしまっているからです。逆に「部長が拝見します」も、相手の動作に謙譲語を使っている点で誤りになります。
他の選択肢について

・自分や身内側の人の行為:身内の行為には謙譲語を使うため、尊敬語の対象ではありません
・その場にいるときの行為:敬語の種類は、その人がその場にいるかどうかでは決まらず、行為をするのが誰かで決まります
・口頭で伝えるときの行為全般:敬語の種類は、話し言葉と書き言葉で変わるものではありません
問46-1

「二重敬語」の説明として正しいものはどれか。

  • ①同じ内容を丁寧語と美化語で繰り返す言い方
  • ②二つ以上の語を敬語にしてつないだ言い方
  • ③尊敬語と謙譲語を文中で使い分けた言い方
  • ④一つの語に同じ種類の敬語を重ねた言い方
答えと解説を見る
正解 ④一つの語に同じ種類の敬語を重ねた言い方
解説
「敬語の指針」は二重敬語を「一つの語について、同じ種類の敬語を二重に使ったもの」と定め、一般には適切ではないとしています。「お帰りになられる」は「お~になる」と「れる」という尊敬語を二つ重ねた例で、「お帰りになる」か「帰られる」のどちらか一方にします。

紛らわしいのが敬語連結です。これは二つ以上の語をそれぞれ敬語にして「て」でつないだもので、「お読みになっていらっしゃる」のように、個々の敬語が適切で意味に無理がなければ許容されます。単位が「一つの語」なら二重敬語、「別々の語のつながり」なら敬語連結、と押さえておくと迷いません。
他の選択肢について

・二つ以上の語を敬語にしてつなぐ:これは敬語連結の説明で、二重敬語とは区別されます
・文中で使い分ける:主語に応じて尊敬語と謙譲語を使い分けるのは正しい用法です
・丁寧語と美化語の繰り返し:種類の異なる敬語であり、定義に当たりません
問56-1

取引先へ出向くことを伝える際の「明日お伺いいたします」という言い方について、適切な説明はどれか。

  • ①二重敬語だが定着した言い方である
  • ②二重敬語なので必ず言い換える
  • ③尊敬語なので自分側には使えない
  • ④丁寧語なので社外の相手には使えない
答えと解説を見る
正解 ①二重敬語だが定着した言い方である
解説
「お伺いする」は、謙譲語Ⅰの「伺う」にさらに「お~する」を重ねた二重敬語です。ただし「敬語の指針」は、習慣として定着している二重敬語の例として「お伺いする」「お伺いいたす」「お伺い申し上げる」を挙げており、これらは許容される言い方とされています。

ここでの要点は、二重敬語が一律に禁じられているわけではない、という点です。指針は原則として適切でないとしつつ、長く使われて定着したものは例外として認めています。尊敬語では「お召し上がりになる」「お見えになる」が同じ扱いです。逆に「お帰りになられる」のように定着していない形は避ける、という線引きになります。
他の選択肢について

・必ず言い換える:定着した言い方なので、「伺います」に直さなければならないわけではありません
・尊敬語だから使えない:「伺う」は自分側の行為に使う謙譲語Ⅰです
・丁寧語だから使えない:丁寧語ではなく、社外の相手にこそ用いる表現です
問66-1

「読む」を尊敬語にするときの、一般的な作り方として適切なものはどれか。

  • ①「お読みする」の形にする
  • ②「お読みになる」の形にする
  • ③「お読みいたす」の形にする
  • ④「お読みです」の形だけに限る
答えと解説を見る
正解 ②「お読みになる」の形にする
解説
動詞を尊敬語にする一般的な形は「お(ご)~になる」で、「読む→お読みになる」「利用する→ご利用になる」と作ります。

尊敬語の作り方には、このほかに「れる・られる」を付ける形(読まれる・利用される)と、語そのものが変わる特別な形(言う→おっしゃる、見る→ご覧になる、来る→いらっしゃる)があります。「お~になる」は当てはめるだけで広く使えるので、まずこの形を覚え、特別な形は語ごとに覚えるのが効率的です。なお「ご」を使うのは「ご利用」「ご説明」のような漢語(音読みの語)が中心です。
他の選択肢について

・「お読みする」の形:「お届けする」のように謙譲語Ⅰを作る形で、相手の行為には使えません
・「お読みいたす」の形:へりくだる意味が加わる形で、相手を立てる場面には不適切です
・「お読みです」の形だけ:「お読みです」も尊敬語ですが、これだけに限られるわけではありません
問76-1

取引先からの電話に対して、外出中の山田部長のことを伝えるときの言い方として、最も適切なものはどれか。

  • ①「山田部長は外出なさっています」
  • ②「山田部長さんは外出中です」
  • ③「山田は外出しております」
  • ④「山田部長がお出かけです」
答えと解説を見る
正解 ③「山田は外出しております」
解説
社外の相手に対しては、自社の人間は上司であっても身内として扱い、役職名や敬称を付けずに呼び、へりくだった言い方をします。したがって「山田は外出しております」が基本形になります。

これは敬語の使い分けが「社内の上下」ではなく「話している相手との関係」で決まるためです。社内で「山田部長はいらっしゃいますか」と言うのは正しくても、社外の人に同じ言い方をすると、お客様より自社の人間を立ててしまいます。役職を伝える必要があるときは「部長の山田は」のように、役職を名前の前に置いて敬称を付けない形にします。
他の選択肢について

・外出なさっています:身内である上司に尊敬語を使い、相手より身内を立てています
・山田部長さん:役職名に「さん」を重ねたうえ、身内に敬称を付けています
・お出かけです:これも尊敬語であり、社外への言い方としては誤りです
問86-1

取引先の田中部長へ宛てた文書の宛名として正しいものはどれか。

  • ①田中部長様
  • ②田中様部長
  • ③田中部長殿様
  • ④部長 田中様
答えと解説を見る
正解 ④部長 田中様
解説
役職名そのものに敬意が含まれているため、「部長」に「様」を重ねると敬称が二つになってしまいます。「部長 田中様」または「営業部長 田中一郎様」のように、役職を名前の前に置き、敬称は「様」だけにするのが正しい書き方です。

「敬称は重ねない」という原則は、宛名の書き方全体を貫いています。会社宛の「御中」と個人宛の「様」を一緒に使わない、「各位」に「様」を付けない、というのも同じ考え方です。役職を名前の後ろに置きたい場合は「田中一郎部長」として「様」を付けない形にしますが、社外文書では役職を前に置く形のほうが無難です。
他の選択肢について

・田中部長様:役職名の後ろに「様」を付けており、敬称が重複しています
・田中部長殿様:「殿」と「様」という敬称を二つ重ねた誤った形です
・田中様部長:敬称の後に役職を置いており、語順として成り立ちません
問96-1

口頭で相手の会社と自分の会社を指す言い方の組み合わせはどれか。

  • ①御社と弊社
  • ②貴社と小社
  • ③御社と貴社
  • ④弊社と当方
答えと解説を見る
正解 ①御社と弊社
解説
話し言葉では、相手の会社を御社、自分の会社を弊社と言うのが基本の組み合わせです。

押さえどころは、話し言葉と書き言葉で語を使い分ける点です。文書では相手の会社を「貴社」、自分の会社を「弊社」または「小社」と書きます。口頭で「貴社」を避けるのは、「帰社」「記者」など同じ音の語が多く、聞き間違いが起きやすいためです。相手が銀行なら「御行・貴行」、学校なら「御校・貴校」、官公庁なら「御庁・貴庁」のように、相手の組織の種類に応じて言い換える点もあわせて覚えておきます。
他の選択肢について

・貴社と小社:どちらも書き言葉向きの語で、口頭での組み合わせとしては適しません
・御社と貴社:どちらも相手の会社を指す語で、自社を表せていません
・弊社と当方:いずれも自分側を指す語で、相手の会社を表せていません
問106-1

来客に依頼や断りを述べる前に「恐れ入りますが」「申し訳ございませんが」と添える言葉を何というか。

  • ①枕詞
  • ②クッション言葉
  • ③忌み言葉
  • ④敬体
答えと解説を見る
正解 ②クッション言葉
解説
依頼・断り・反論などを述べる前に置いて、言葉の当たりをやわらげる表現をクッション言葉といいます。「恐れ入りますが」「お手数ですが」「あいにくですが」「差し支えなければ」などが代表例です。

用件だけを直接伝えると、内容は正しくても命令や拒絶のように響いてしまいます。前に一言添えることで、相手を気遣っていることが伝わり、同じ内容でも受け入れられやすくなります。断るときは「あいにくですが」に続けて代わりの案を示す、依頼するときは「お手数ですが」に続けて具体的に頼む、というように、後に続く言葉と組み合わせて使うのが実際の形です。
他の選択肢について

・枕詞:和歌で特定の語を導くために置かれる修辞の技法で、接遇の用語ではありません
・忌み言葉:慶弔の場で避ける「重ね重ね」「終わる」などの言葉を指します
・敬体:文末を「です」「ます」で整える文体のことで、配慮を示す表現ではありません

「秘書検定」は公益財団法人 実務技能検定協会の登録商標です。本ページは公益財団法人 実務技能検定協会とは一切関係ありません。

秘書検定2級の対策問題(全550問)に戻る

※本ページでは、アクセス解析(Googleアナリティクス)と、広告の配信・成果の計測(A8.net)のためにCookie等を利用し、閲覧に関する情報をGoogle LLC・株式会社ファンコミュニケーションズへ送信しています。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

【PR】